「サービスデザイン方法論」第1回:エスノグラフィ(KA法による価値マップ作成)
会場に戻り、撮ってきた写真の中で6枚を選び印刷します。
このプリンタは1色ずつ印刷して出てくるんだ!
一瞬壊れてるかと思ったw
安藤先生の観察結果。
撮ってきた写真をKA法によって背後にある価値を抽出していきます。
KA法は去年夏に名古屋のセミナーでやりましたが、
価値のところは悩みだすと悩んじゃいますね。
体験・行為の価値を出していくので「~する価値」と「動詞+価値」で書くことが大事。
その価値をグルーピングして価値マップを作成していく。
価値同士の関係性を考えるので中分類の価値を丸く切り取るのもコツ
四角く切ると並べたくなるらしい。順序ではなく関係性で構造化する。
さてどんどん出来事、ユーザの声、価値を書き込んでいきます。
脳を活性化させるため甘いものもありますw
出来上がった価値をKJ法でグルーピングしてきます。
ここで安藤先生にアドバイスを頂いたのは「中分類の価値」を一言の「安く買う価値」とかではなく
もう少し具体的に「一番お得に買い物できたことを実感できる価値」と書くことが大事とのこと。
後でその「中分類の価値」で関係性を見ていくので、一言だと関係性が見えにくくなります。
まとまった価値を壁に貼った模造紙に並べて構造化してきます。
この価値マップは「ある人の心の構造」を表すようなものになっていきます。
価値同士の関係性や移行する条件など価値同士の矢印も大事になっていきます。
時間の迫る中、なんとか作り上げました。
それぞれのグループの成果発表です。
まずはAチーム。「私のショッピングの楽しみ方」というタイトルで
大きく「これを買いたい」というパターンと
ショッピング自体を「楽しみたい」という2つのパターンを見出している。
ここはまとめ方がうまいな~
Bチームはヒカリエと東横のれん街に観察しにいき
タイトルは「親子でゆっくりいいもの探し」
ヒカリエには若者が多く、のれん街には年配の人が多いようだ。
Cチームは「渋谷らぶらぶ買い物デート」というタイトルでドンキとロフトを観察。
買う目的もなく店頭のものに目を引き付けられているらしい。
我らがDチームは柳澤さんがプレゼン。
成果物。
Eチームはヒカリエと東横百貨店に行き、
モノとコトでまとめているところがサービスっぽい。
Fチーム。ここもうちのチームと同じでヒカリエとビックカメラを観てきた。
ここもコトとモノで分けていて、
コトは2人でデートでじゃれ合う(ヒカリエかな)
モノはこだわりのものを吟味したり、時には妥協したり(ビックカメラかな)
安藤先生の講評。
Gチームは駅のキオスクやリッチコンビニを観察。
先生の講評としては分類しただけで関係性が大事だと。
コンテキストの再構築をしなくてはならない。
懇親会の時にこのチームの方が安藤先生に相談していたが
普通にヒカリエや百貨店に行ってもつまらないからコンビニなどに行ったと
そこが良くなかったらしく「いいもの探し」というテーマの中で
日常(ヒカリエや百貨店での買い物)に埋め込まれている意味や価値観を
フィールドワークによって発見しなくてはならないとのこと。
Hチームはビックカメラとのれん街を観察。
ここはのれん街で実際に買ってみてシャドーイングをしてみたとのこと。
最後に振り返りとまとめ。
朝10時から18時までの長丁場でしたが、逆に時間がないぐらいで
あっという間に時間が過ぎていきました。とても充実した一日でした。
セミナーに使わせてもらった会場にはリラックススペースがありました。
・HCD-Net公式:イベントレポート
・浅野先生のブログ:2013年HCD-Net教育セミナー・サービスデザイン方法論 第1回エスノグラフィ
・講師の安藤先生のブログ:HCD-netサービスデザイン方法論:エスノグラフィの講師を担当しました
・参加者の源さんのブログ:サービスデザイン方法論第一回 エスノグラフィ まとめ
■2013年度HCD-Net教育セミナー「サービスデザイン方法論」
第1回 05月18日:エスノグラフィ(移動~講義)
エスノグラフィ(フィールドワーク)
エスノグラフィ(KA法による価値マップ作成)
懇親会
第2回 06月08日:カスタマージャーニーマップ
第3回 07月06日:発想法
第4回 09月28日:リードユーザーインタビュー
第5回 10月19日:構造化シナリオ法
第6回 11月16日:ペーパープロトタイピング